人生につまづきながら生き方や働き方を模索していくブログ

どうにも社会人として会社に馴染めないとか、生きるのがちょっと疲れちゃってたりとか、生き方とか働き方に疑問を持ってたりとか、なんかそんな事とかそうじゃない事とかをのんびり書いていくブログ。

労災認定を嫌がる会社と、認定が降りないことを黙認する従業員

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普段、私がこのブログでうちの会社の話をするとき「うちの会社はブラックだ」とか「社長はひどい」とか、言いたい放題言っています。
社長と仕事の話をしても全然気持ち良くないので嫌いなのですが、普通の日常会話をするくらいなら当たり障りないコミュニケーションは取れます。

 

今日は私が休憩時間に社長と話をしたときに聞き出した、社長の過去のエピソードを書いてみたいと思います。
うちの社長が、まだ現役のサラリーマンだったころの話です。

 

便宜上「エスパニョール」と呼びたいと思います。
明るいイメージがありそうです。

 

エスパニョールがまだ若かりし頃、そこそこ大きな会社のサラリーマンとして働いていました。
ある日、エスパニョールは会社でそこそこ大きな怪我をしてしまいました。
擦り傷や擦り傷程度ならまだしも、そこそこ大きな怪我です。

 

労災とすることもできる怪我でしたでしょう。

 

ところがエスパニョール。
何を血迷ったのか、病院で「自宅で怪我をしました」と言ってしまったらしいのです。
会社で起きたケガだとは言えず、グッと堪えて我慢したそうです。
見事に会社での出来事を揉み消すために自分のせいにしてしまいました。
サラリーマンの鏡ですね。

 

会社としても「労災認定」とするのはとても嫌なことなのだそうです。
なんといっても書類が面倒くさいそうです。
会社としては労災の処理をしなくても良くなったので大助かりだったことでしょう。
むしろその書類に関わる人たちが助かった、とでもいうべきかもしれません。

 

果たしてそのような企業体質でいいのでしょうか?
上層部までケガのことは伝わらないと思うので、担当部署の人間の質がものをいっているのだと思います。

「めんどくさい」という理由だけでケガをして苦しんでいる人を「あいつ、ケガしやがって、めんどくさいな」と、さらに陥れるような考え方をしています。

本当に人を道具としかみていないものなのですね。
「書類がめんどくさい」という理由で怪我を帳消しにさせてしまうのですから。
なんと冷たいことでしょう。
会社が冷たいのか、そこで働いている人たちが冷たいのか。。。
心に温かみがありません。
同じ会社で働いているのに。


ここまでがエスパニョールのエピソードでした。

 


労災揉み消し」の事例だったのですが、如何でしたでしょうか?
ご経験がありますでしょうか?それとも身近に労災を揉み消された経験をお持ちの方がいらっしゃいますでしょうか?

めんどくさい」が理由になって「対策を立てること」を嫌がる社会で回っています。
対策を立てればなんとかなる、ということでもないですし、何度対策を立てても同じような怪我が起きてしまうのならば、作業そのものの見直しも図らなければならないでしょう。
簡単なことじゃないから「めんどくさい」が発生するのだと思います。

 

だけど、、社会の、、、会社の、、、対応の冷たさ。
「会社で受けた怪我」くらいちゃんと病院に申告できる社会であってほしい。
うちの社長が従業員に対して冷たい態度をとったりするのは、こういう過去の経験があったから蓄積されて、今同じことを社長は自分の会社の中でやっているというようなことを想像して止みません。
出来上がったシステムは繰り返される。

 

最初から揉み消されてしまうような労災の制度。
なんでそんな制度があるのか。あってないような制度ならばなくしてしまえばいいじゃないか!
とさえ思ってしまうけれども、無ければないで、本当に困ってしまうこともある。
レベルが5段階くらいあったとしたら、4とか5くらいのレベルでのみ労災が発動するのかもしれない。
軽度のものはもみ消すことも可能という判断をしてみたり。
会社の裁量によるところが大きいのでしょう。

労災の制度について私はほとんど無知なのですが、それでもこの制度の使い勝手の悪さを感じてしまうので、「制度そのものに不備があるのにもかかわらず、それを時代にあった内容に直すことができていないのではないか」と思わずにはいられません。

 


もし会社が労災を揉み消したい体質なのならば、極端な話になってしまうけれども、最初から求人募集の募集要項や備考とかの欄に、こういうことが書いてあると面白いんじゃないだろうか?
ある種のゆるさ(バカっぽさ)とでも言い変えれるかもしれないけれども。

 

【パターン1】
大変で危険な仕事ですけれど、給料は高いです。
その代わり怪我したり死んでしまったりしても会社は責任をとりません。

(なんて潔ぎのいいことか。しかし流石に死にたくて仕事をする人なんてそうそういないだろうから倒産しちゃうかもね。)

 

【パターン2】
大変で危険な仕事ですけれど、給料は安いです。
でも働くところないんでしょ?だったらうちで働いてみませんか?
怪我したり死んでしまったりした場合会社で責任を取ることはありませんが、あなたに働く場所を与えることはできます。

(さらに酷くなったね。完全に人を道具としかみていないパターンだよ。こんな会社は行っちゃダメだw)


極端すぎて例にもなっていないけど、パターン1、2とも会社で起きた怪我には責任を取らないとしているのだから、うちは労災適用外だと隠れて言うことは出来ているかな。

 

 


いや、こんなこと書いた時点で募集要項に不備がありますってなって掲載不可で突き返されるのがオチですね。
確か求人募集にもNGワードって存在しているもんね?

 


しかし、人に優しい会社って世の中にどれほど存在しているのだろう?
10%にもみたいないくらいだったりするのかな?
パレートの法則にのっとるならば20%くらいはいい会社ってことなのかな?
それにしても少ないよね。
逆に、いいように考えるなら80%はいい会社だと、そう思える世の中であってほしいというのが私の希望的観測。

 

会社の風土や経験が、その人の人格に大きく影響してくるのだから、会社って怖い。

 

 

 

よくわかる労災・自賠責請求マニュアル 2016-17年版

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労働災害・通勤災害のことならこの1冊 第3版 (はじめの一歩)

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