人生につまづきながら生き方や働き方を模索していくブログ

どうにも社会人として会社に馴染めないとか、生きるのがちょっと疲れちゃってたりとか、生き方とか働き方に疑問を持ってたりとか、なんかそんな事とかそうじゃない事とかをのんびり書いていくブログ。

隣の席から早い作業の音が聞こえると、焦って気が気ではない。

作業の音。 早い作業の音。
仕事のペースが早い人は、音を聞いていると分かります。
音が小さくても早い人もいるので、絶対ではないのですが、気持ちのいい早い音というのはあります。
「速さと正確さが命」と、もてはやされる仕事の現場。
そういう仕事の中ではそれができる人は重宝されます。
そして自分には出せない音でもあります。
早い仕事が出来ない人間だということは自分で理解しています。

過去記事でも少々触れたことがあります。

search-life-work.hatenablog.com

 

同じ仕事をしているのでなければ、軽快な早い仕事の音は心地のよいものなのだろうと思います。
しかし、同じ現場の同じ仕事をしているところから軽快な音が聞こえて来ると焦りと恐怖を感じてしまいます。
私は仕事が遅いと自分で信じ込んでいるからです。
コンプレックスを持っているからです。

実際のところ、ものすごく遅いわけではないでしょうし、仕事に対する理解もそれなりに出来ているはずだと思っています。
スピードが遅い!と、注意されることも叱られることもありませんでした。
それでも早い仕事の音を聞くのが怖いのです。
コンプレックスから来る「劣等感」がそこにあります。
自分は出来ない人間だという思い込み。
そしてそれが正しいのだという思い込み。
数ある会社の中では一番早く仕事が出来る人のペースが基準になる現場も多々あります。
それ以外の人は「見習ってそこを目指してね」となります。
辛い職場です。
目標を掲げるのはいいことですが、到達出来ない人にとっては何年たってもクリアできない目標です。やる気を失うことにも繋がります。
不毛でしかありません。
そして私は、追いつかれ、追い越されると戦意喪失します。
「ほらね?やっぱり。」って。

これは自分と他人を比較してしまうことで起きる現象です。
まわりが仕事が早いと、自分は出来ない人だと感じてしまうことにより起きる現象です。
結果的に焦ることになって、判断力が鈍りミスを誘発します。
人間のタイプが違うのでどうしようもないことなのですけれどね。
個人レベルの競争社会の「悪」の部分だと思っています。

しかし「競争させることで生産能力が上がる」という理論は根強いです。
どんなに優秀な人でも競争し続けると疲れは来ます。
競争をすることが楽しいという人も中にはいて、そういう人にとっては適度な競争は仕事への情熱に変わる部分もあることでしょう。

競争しないと張り合いがなくてサボってしまうというようなタイプの人にも、緊張感を持たせるためにはよいのかもしれません。

ですが「競争させることが万人にとって有効」かと言うと必ずしもそうではないと思うのです。
自分を擁護してしまうことにもなるのですが、私は競争が嫌いです。
競うこと自体があまり好きではありません。
自分で考え噛み砕いてアウトプットするタイプだからです。
作業も工場のような流れ作業は嫌いです。あれこそまさにスピードを求められるので、誰が早いだとか誰が遅いだとかすぐに分かります。
「同じことの繰り返しだから誰だって慣れれば早くできるはずでしょ」と、どのレベルまでの慣れを指して言っているのか分からない人もいるし、ストップウォッチで個々の速さを測る会社もあるくらいなので、出来ない人は辞めていくことになることでしょう。ロボット的な人間が求められます。

私は1つ1つの作業がミスが出ないように考えて行ってしまうので遅くなりがちです。
まわりの人の中には「何も考えずにできるから楽」という人もいました。
そうか、考えないのか。
私は1つ1つを考えるのです。
この記号の意味は?この仕組みは?この言葉の意味は?と。理解したいのです。
だから速さを求められる仕事は向かないのだと自分でわかっています。

事務作業なんかをしていてもそうです。
隣から猛スピードでキーボードを叩く音やマウスをカチカチさせる音が聞こえてくると、気が気ではなくなります。自分が焦り始めてしまいます。
別に「自分が一番できる人」でなくてもいいのに、「自分は遅い」と感じることによって「劣等感」を刺激されているのです。
この「私の思考のクセ」は分かっていてもなかなか改善できるものではないらしく、潜在意識レベルまで染み込んでしまっているのかもしれません。
正直一人で仕事がしたい。
そういうレベルです。
別に誰が早かろうが遅かろうが、会社として損失にならない程度のスピードが維持できていれば(上司から注意されるレベルでなければ)、それなりにこなせているから問題ないはずなのです。

幸いにして今の職場環境では無事なのだけれど、もし周りに作業の早い人がいる環境になると飲み込まれてストレスになることでしょう。
変えたいと何度も思ってきました。
「気にしてはいけない」と。しかし、結局変えることがでずにいます。
他者と比較をする思考のクセがある限り、ノルマやスピードを求められる職場環境に身を置くと、苦しめられることになるでしょう。

隣の席から早い音が聞こえて来ると、心が焦り、手に脂汗を握り、若干パニックになりながら仕事をすることになります。
私にとっては競争する仕事は苦痛でしかないのです。
競争社会の中で生きているのに、競争社会では生きられないのです。
人間の性質が違うのです。
極端な話、会社として求められるのは仕事が早くて正確な人間。 私はいらない人間。 という短絡的とも言える思考回路も繋がってしまっているかもしれません。
私は正確さはある一定レベルで出す自信はありますが、速さを求められると人より劣ります。

一番安心するのは、ある程度の裁量でマイペースで仕事をしてもいい職場。
または、助け合える風土のある職場。
競争することに巻き込まれるとポテンシャルが落ちて逆に作業効率が悪くなることは自分自身で実証済みです。
もう1つ、少々言い方が悪くなるのですが、自分よりも作業が遅い人がいてくれるのも安心です。 そこに「保身」があるからだと思っています。
自分が全体の最後だと酷く劣等感が刺激されてパニックになります。
きっと仕事が苦痛になって辞めることになるでしょう。

 

生産性・効率化。
そればかりを求めてきた現代社会において、私と同じような現実に飲まれている人もきっといるに違いない。

 

(記事作成:2017/12/ 記事調整:2018/08)

 

 

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