人生につまづきながら生き方や働き方を模索していくブログ

どうにも社会人として会社に馴染めないとか、生きるのがちょっと疲れちゃってたりとか、生き方とか働き方に疑問を持ってたりとか、なんかそんな事とかそうじゃない事とかをのんびり書いていくブログ。

日産の121万台リコールの話をニュースで見て思ったこと。どこの会社も同じだ。

タイトルに答えを載せた。

「どこの会社も同じだ。」である。

100%どこの会社でもか?と聞かれると違うと思う。調査していないからね。
しかし、少なからず小さな町工場で働いていた私も同様のことを経験したし、それをさせた上司も元々勤めていた会社で同様の体験をしていたようだ。

つまり悪しき習慣は連鎖するし、いい加減な人間がいればどこでも起こりうる話だということだ。

 

ニュースを知らない方のために、ざっとおさらいしておこうと思う。
日産自動車が2014年10月から2017年9月の間に国内向けに製造販売したほぼ全ての車に対しリコールするという話だ。その台数がざっと121万台ほど。
なぜそうなったかというと、製造・出荷の工程で検査員が正規の検査員ではなく、無資格者の検査員が作業を行い、正規の検査員の印鑑を使用して製品を通していたという話だ。そしてそれが常態化していたと。

 

つまり、ハンコだけ誰でも使える状態にあって、誰でも検査できて、誰でも出荷できた。と、簡単に言ってしまえばこういうことだ。

 

これを聞いて、「あー、うちの会社でもこういうことあったなぁ。」としみじみ思った。もうその会社は先月辞めたので「前の会社でも」というべきなのだけれども。

 

私が勤めていたのは小さな町工場だ。
そんな会社でも「みなし検査」が行われていた。特に社長が率先してそれをやっていた。

それが発生するのは「忙しい時・人がいない時・時間が無い時」など、なんらかの理由はあったのだけれども、「やったことにする」ために、誰かの「ハンコ」を借りて打っていた。

本当に信用出来ない社長である。そういうところも嫌いなところの1つだった。

ある日、とある作業者の作ったものを私が作ったとするために「ハンコを貸してくれ」と言ってきた。問題が発生したら私の責任である。私の責任にするならば私はその仕事を検査しなければならない。しかし、私にはそれをする時間がない。私も忙しいのだ。

なので、私は社長に「ハンコは貸せません」と言って跳ね返した。時には不機嫌な態度をもってして跳ね返した。
社長自身も自分のハンコは押したくないようで渋っていた。
しかも社長自身は自分が正しいと言わんばかりに私に怒りを向けてきたし、悪態をついてきた。

そんなやり取りが何度もあった。「ハンコを押しておけば仕事が回る。どこの会社もそういうもんだ。」それが社長の言い分だった。

 

「どこの会社でも」は呪文だ。その行いを正当化するための。
赤信号はみんなで渡ってしまうものなのだ。

そんな会社が世の中には多い。絶対に多い。
だって、人間っていい加減な生き物でしょ?どれだけルールを作っても守らないでしょ?ロボットじゃないからね。
いい加減さが良い方に傾けばいいけれども、悪い方に傾くことだってたくさんある。

そして悪い方に傾いた習慣を権力や力も使いながら正当化してくる。
「普通は」逆らえないと思う。特に会社の規模が大きければ大きいほど逆らえないはずだ。

 

たまたま今回は日産の件が明るみに出たけれども、他の会社も抜き打ち検査してみたらいいと思う。
きっとたくさん出てくるはずだ。
そしてそういう会社はそろってこういう。
「仕事が回らない」と。「損失がでる」と。

 

きっと根本的なものの考え方の問題がそこに隠れている。
そしてそれを今の日本で正そうとすると、経済が回らなくなる可能性は高い。
その負担が長時間労働に回ってきて・・・人が死ぬね。

 

なんかいい方法ないんかねぇ。