人生につまづきながら生き方や働き方を模索していくブログ

どうにも社会人として会社に馴染めないとか、生きるのがちょっと疲れちゃってたりとか、生き方とか働き方に疑問を持ってたりとか、なんかそんな事とかそうじゃない事とかをのんびり書いていくブログ。

跡を継ぎたい子どもと、継がせたくない親心と。

自宅に家業があるっていいなぁと思うことがあります。
いいなぁとは思うのですが、その家業がやりたい事業であるかそうでないかは別問題です。


やりたい事業だったら喜んで継ぎたいし、サラリーマンにならなくてもいいから「よし!」って思うかもしれません。もちろん大変さもあるでしょうけれどね。
やりたくない事業だったら継ぎたくないって思うだろうし、いやいや継がされたらたまったものじゃありません。家を出たい!と思うこともあるかもしれません。

人の心はまったくやっかいなものです。

 

さて、今日は地元の果樹園さんとお話をさせて頂く機会がありました。
はい、ただ買いに行っただけです。

そこの店主さんと雑談をしていたのですが、今年はいつにも増して気候の影響を受けて果物の出来がよくないとのこと。
いつもならこの時期は最盛期なのに、今年は5割程度だそうです。
猛暑、酷暑という気温の影響と、台風直撃による果物の落下。

5割。大ダメージです。
一番稼がなければいけないこの時期に稼げない。
次の年に回せる資金のプールがどれくらいあるのかはもちろんわかりませんが、生活費を稼ぐだけではなく、翌年の生産資金も一緒に調達しなければならないのです。
放置しておけば勝手に果物が成る訳ではありません。
質が良いものを作るのには手入れは必要です。

生産力が天候に左右されてしまうのは一次産業の大変なところですよね。

 

そんな農家さんなのですが、ご子息の方が「家業を継ぎたい」とおっしゃることもあるそうです。
親の大変な姿を見ているので、それを手伝いたい、楽をさせてあげたいという思いがあるご様子です。
もしかしたらノルマのあるサラリーマン職から離れたいという思いもあるのかもしれません。

 

しかし、店主さん。つまり親としての意見はこうでした。
もし今後、気候の変化が進んで、もっと暑い気候になったり自然災害が続くようなことがあると、こういう仕事は続けられないと。
安定してお金を稼ぐことが出来なくなると。
息子さんにはお子さんがいらっしゃるみたいで、これから高校、大学と進学が控えている。そんな中で安定した収入に繋がるかわからない農業を継がせる訳にはいかないと。
サラリーマンをしていた方が、子どもの進学にとっては有利だと。

 

私はそのお話を聞いて「なるほどな」と感心しました。
世の中の農家さんは「跡取りがいなくて困っている」「跡取りがいないから廃業するしかない」という問題に直面していて「人員不足」となっていることが大問題なのだなという認識でいました。

しかし子どもの人生や孫の人生を考えた時、続けられるのか、安定してやっていけるのかというのも大きな問題なのだなと思いました。
もちろんやっていけるかどうかなんて「やってみないとわからない」ということもあるでしょう。農業で成功している若い世代だっているはずです。

 

今回のケースでは、ハウス栽培するわけにもいかない大きめな木と広い敷地。
それが野ざらしになっているので、自然の影響は直撃です。
生産の難しさや厳しさが伺えます。

 

「農業って簡単そうでいいなー」なんて思っていきなりそういう業界に飛び込んでしまう人は手痛いしっぺ返しを戴くことになってしまうでしょう。

 

なにせ家庭菜園ですら、夏場の草刈りと水やりは大変です。
今年、私の家の家庭菜園は酷暑でなかなかひどい有様になりました。
作物もたくさん枯れました。
そして今日も草刈りに精を出しました。

 

 

 農業、やりますか??

 

 

 

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