怖い。その一歩が怖い。また、私は歩き出せないのだ。
「あと一歩踏み出すだけじゃないですか!!」
と、私は言われた。
昨日、2歳下の友達とご飯を食べに行った。
なかなか男気のある友達で、彼は私に延々と説教をしてくれた。
いや、背中を押してくれていた。そして勇気付けてくれていた。
先日もブログに書いたが、私は会社を辞めた。
絶賛無職だ。
しかし、ありがたいことなのだけれど、平均して毎月1本はイラストの仕事が舞い込んできている。
そして8月に受注した1本が、昨日完了した。
そのお客さんから、さらに1本紹介して頂けるという形で終了した。
私は今「今までにないこと」を体験している。(金額はまだ安いのだけれど)
そんな状況にある中、私はイラスト(デザイン系)のアイデアを書きためたノートを彼に見てもらうために持参して食事会に挑んだ。
やはり、絵描きとして反応をもらいたかったのがある。
本当は勤めていた会社の愚痴大会になる予定だった。
しかし、それどころではなくなった。
彼はことごとく私に発破をかけた。
- なぜ絵を描く力があるのにそれで食べていこうとしないのか?
- 土台が出来上がってるんだからあとは建物を建てていくだけ。
- 転職を考えている場合じゃない。もしまた行ったとしても最長で2年しかもたない
- 絶対、絵をやろうとして戻ってくる。それの繰り返しになる。
- 石橋を叩いて渡らない。鉄橋になるのを待っている。鉄橋にするのは渡ってからでいい。
- やれる力があるのに、やらないのはズルい。
- 面接に行く予定になっている会社にごめんなさいして、絵の道に行くべき。面接に行くだけ無駄。
- 足りてい無いのは「覚悟」だけ。あとは一歩踏み出すだけ。
時々話のルートはそれていたけれど、結局その話に舞い戻ってきて、舞い戻ってくるたびに彼の言葉はまっすぐに自分の心に届いた。
そして突き刺さった。えぐられた。
全くもってその通りで、私が自分一人の時に自問自答している・・・というか葛藤していることと同じなのだ。
まるで自分の鏡と話しているみたいだった。
こんなにもズバズバと言ってくれる友達がありがたいし、同じような考えを持ってくれている人に出会うことも珍しい。
こんなに背中を押してくれる人など、今までいなかった。
多分、私は以前より成長したと思う。
何年か前の自分は、自分の絵そのものに自信が持てなかった。
「もう自分はイラストレーターになるなんて無理だ」と思ってしまうくらいに下手だと思っていたし、下手だった。くそ下手だった。
だから描くのをやめた。
でもやっぱり描き始めちゃって、描くジャンルを変えたら楽しくなってきて、そしたら描けるようになってきて、「あー、俺描けるようになったな」って自分でも自信が出てきた。
全然気持ちの面で変化した。
「イラストレーターになれなくてもいいし、なってもいいかな」というニュートラルな感じになった。というか「なれなくはないだろう」とさえ思うことすらある。
というか、毎月何かしらお金を頂いて描かせて頂いているので「ちょっとなっている」状態かもしれない。
- 描くための自信が付いてしまっている。
- そしてメールでの対応はもともと得意だし、嫌いだった電話対応も、あながち嫌いじゃなくなった。
準備は出来た。
そうみえなくもない。
しかし、問題なのはここから先だ。
ここまでなら来れる人はこれる。自惚れてはいけない。
自信は大事だけれど、自信過剰や自意識過剰は目視を誤る。
そして私が一歩を踏み出せ無い理由。
昔は「こんな絵じゃだめだ」だったけれど、今は「どうやったら定期的にお仕事がもらえて生きていく分のお金を稼ぐことができるのか?」に変わっている。
あとは手段なのだ。
私の絵が生きる世界にマッチしないといけない。
絵の仕事が来ないときが怖いから、保険として他の仕事(正社員とかパートとか)を探してしまっているのだ。
会社に入って仕事をすることは苦手だということはもう知っているのに。
どうか皆様、私にイラストの仕事をください。
そんな心境なのだ。
なのに、このブログには絵を載せない。
絵を描いている中の人と、ブログを描いている中の人の「像」を一致させたくないからだ。
そういうあたりも人間臭くて、私はズルいのだ。