効率化ばかりを求めすぎた挙句、どんどん余裕や遊びがなくなっていって難しい労働と低賃金に悩まされている労働者
世の中が効率化ばかりを優先する時代になって随分経ちましたが、その効率化によって豊かになったこと、逆に苦しくなったこと、両方の側面がありますよね。
確かに効率化を求めることは良いことだと思います。
その分時間に余裕が出来るということですから。
例えば1つの物を作るために1時間かかっていたのが30分で作れるようになったとしたらものすごい時間短縮になります。
そう、つまり「効率化」というのは「短時間でより多くの作業をこなすために行うルーチンの省略化」ということですよね。
ということは、今まで時間のかかっていた仕事や、難しかった仕事が簡単になり、時間的余裕が出来るということです。
時間的余裕が出来るということは、そこに新しい仕事が舞い込むということ。
新しい仕事がまた時間の掛かるものだったり、難しいものである場合もあるということ。
再び効率化を図ります。そしてまた時間的余裕を生み出して生産性を上げて・・・。
というようなことをやっているうちに、どんどん、どんどん時間の密度が濃くなっていきます。
やれることがそれだけ増えていくということは単純に考えれば素晴らしいことだと思います。
しかしそれだけ効率化を図ってくるとそれだけ時間密度が濃くなるということです。
時間密度が濃くなった時間を長く過ごすということです。
人それぞれその時間密度に耐えうる力には個人差があると思います。
6時間くらいの人もいれば8時間くらいの人もいるかもしれない。
10時間とか12時間とか堪えられる人もいるかもしれない。
時間密度の濃くなった仕事をこなすことで充実感や満足感を得られるちょうど良い時間には個人差があるはずなのです。
ちょうど良い時間で仕事ができればそれは快感だろうし、幸せな仕事の時間を過ごせると思うんです。
しかし脳が感じる充実感や満足度を超えて、長時間労働となってしまった時。
濃密な仕事の時間が長時間続くとどうなるのか。
どうなるのか?なんて考えなくてもその結果が日本の社会問題になっている他にならないと思うんです。
毎日精神がカツカツの状態で仕事をすると、精神的に余裕が無くなってきます。
遊びが無くなってきます。
他人にも厳しく当たり、自分にも厳しく当たり。
徐々に追い詰められて行っているような感覚にさえ陥り。
仕事漬けの状態に疑問を感じつつも働くようになり。
無感情のロボットのような働き方になり。
リタイア。
極端な例かもしれませんが、こういうケースもありえるということです。
その上給料は変わらない。
低賃金のまま働き続けるようになる。
やっている内容はレベルアップしているのに、給料はレベルアップしない。
これは労働者にとって面白くないですよね。
難しい仕事しているのなら給料も上がって然るべきだと思うんです。
(しっかり仕事をしている人に限りますよ、サボって残業代稼ごうとするタイプは別です)
仕事は大変なのに給料は低い。
そりゃあ嘆きたくもなるというものですよね。
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