その”もったいない”は本当に”もったいない”のだろうか?
よく会社を辞めるときに”もったいない”という言葉を投げかけられることがあります。
よほどの理由が無い場合、引き止められるときに”もったいない”と言われます。
しかし、その”もったいない”が心に届く場合と届かない場合があるでしょう。
そして多くの場合、その”もったいない”という言葉の裏には相手を思って投げかけてくれる”もったいない”ではなくて、会社として「辞めてもらったら困る」という意味合いのほうが強く、思いやっているフリをして内心は会社の利益のために言っているケースが多いと思います。
(そうじゃなくてちゃんと親切心で言って頂ける場合もあるとは思いますが)
”もったいない”に付随する投げかけられる言葉として次のような言葉が出てきます。
・安定した給料を手放すなんてもったいない。
・長く勤めて慣れ親しんだ環境を手放すのはもったいない。
・慣れて熟練した仕事を手放して新しいことを一からやるなんてもったいない。
・まだまだこれから色々とチャレンジして欲しいのにもったいない。
・せっかく入社したのにもったいない。
・他に行ってもこんなにいい会社に巡り会えないかもしれないよ?もったいないよ?
・まだまだ成長できるからもったいない。
・次に行っても上手くいく保証なんてないからもったいない。
いかがでしょうか?
言われた経験ありませんか?
他にも何パターンかあると思います。
ただし実際に辞めるとなると確かに考慮するべき材料ではあると思います。
これらの自分のメリットを取っ払ってでも、それでも辞めたい理由が強くあるのならば、これらの言葉は心には届かないはずです。
辞めたい理由で頭の中が、心が、いっぱいになっているはずです。
”もったいない”と言われても、一体全体何が”もったいない”のか全然心に届かないことでしょう。
むしろこれからの自分に対する期待感や、仕事を辞めることが出来ることによるメリットの方で満たされていると思います。
逆に、会社としての”もったいない”の本心として次のようなものがあると思います。
・せっかく仕事を覚えてもらって成長してくれたのに、また新しい人材を育てるのが手間。
・仕事が回らなくなってしまって他の人の負担が増えてしまう。
・とにかく困る。
むしろ3番目の理由のひとこと「とにかく困る」に理由が集約されているような気もしますけれども(笑。
うん、困る。
会社として手放すなんて”もったいない”という、こっちの理由の方が大きそうですね。